BLOGTachibana の日記

のれん新調しました

2022.1.11

先日、のれんを新調しました。

すっかりお店の顔となっている和紙ののれん。なかなか交換が出来ずボロボロのまま、長いこと紺屋の白袴となっておりました。

こののれんの和紙ですが、かなり厚く漉いたものを揉んで使用しております。揉むと紙のコシが抜けてやわな感じになるので、丈夫さのことも考えて、元の紙を相当厚くしておく必要があります。厚い紙を揉むと革のような質感になります。

厚く作るということは、原料の楮(こうぞ)も沢山使うことになりますが、今回は残った原料を活用しました。

 

紙を漉くという作業は、水を張った水槽に解きほぐされた繊維(原料)を、すだれ状(又はアミ)の道具ですくい上げる行為なので、当然すべての繊維(原料)をすくい切るのは不可能です。

水槽に残った繊維(原料)を洗い直したりして使うことは出来るのですが、最後の最後にはどうしても残りが出ます。

そこで、流し込みといって、漉き具(すだれ、アミなど)を固定して置いておき、残った原料を水ごと流し入れます。

こうして原料を余すことなく使い切り、また、原料をふんだんに使うことで丈夫なのれんとなりました。

 

前回作ったのは10年以上前で、もうよく覚えておりません。これからもまた、忘れるほど長い時間使うことになりそうです。

使い込むごとに馴染み、こなれ、もっと柔らかくなっていくことでしょう。これもまた、育てていく楽しみの一つとなりました。

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