BLOGTachibana の日記

創作の春

2024.5.27

創作の春。

ここ数年は、4月に工芸紙を漉いています。

工芸紙とは、様々な技法で模様などを入れた紙のこと。一つ一つに模様など施していくため、一枚一枚に時間がかかります。そのため、ある程度良いコンディションが保たれていないと、とてもやりにくく、仕上がりにも不満が残ります。

真冬の寒漉きは3月で一段落。しかしまだネリは十分効く季節。コントロールしやすい時期でありながら、寒さ冷たさはさほどでもなく、日も伸びてきて創作に打ち込むにはもってこいの時期なのです。

冬中、未晒の無地の紙を千枚以上、ただひたすらに漉いていますから、春になって目先の変わった模様の紙を楽しく作ることができるのです。

写真上)染色した原料を漉き具の上に垂らし模様とする

写真下)紙を漉く。模様と一体化して漉き上がる

 

今年は久々に、工芸紙(漉き模様)の新作と呼べるものも作れました。

畑仕事が忙しくなる前の、ほんの束の間の楽しみなのです。

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