BLOGTachibana の日記
現役なんです
2024.3.14ずっと前からある、篩(ふるい)。これはおそらく、祖父が買ったもの。
これでも、現役なんです。だいぶ傷んでおりますが。
私が初めてこの篩を見たのは、かれこれ30年近く前のこと。篩として使うために父が物置から出して来たのですが、その時すでにボロかった。
(古いなあ)(これ使うの?)と思ったものです。
でも、数年に一度しか使わないし、篩という機能は果たしてくれるのでこれで十分。今ではすっかり愛着が湧いています。
もっとも、「まだ使える」と思っているのは私だけで、『もたせてしまっている』という状況かもしれませんが。
本当にボロボロなので、そっと出してきて使います。
ふるっているのは粗皮(そひ)と言って、和紙原料である楮(こうぞ)の表皮です。これも時々、和紙の模様として漉き入れたりして使います。もともと楮の一部なわけですから、馴染みのいいのも当然。自然な模様として好まれます。
購入する原料は、この表皮を取り除いた「白皮」という状態で入荷しますから、粗皮が自由に使えるのも、原料栽培をやっているからこそ。副産物もうまく利用したいものです。
道具は古いものほど長持ちするな、と思うことが少なからずあります。
これから手にする新しいものも、「長く使えるものを」という観点から選んでいきたいものです。